Product Managerのとある1日
過去数回、シリコンバレーの企業一般に関する内容が多かったので、今回はProduct Manager についてもう少し。
第2回目の“Product Managerって?”では、そもそもProduct Managerって何してるの?ということについて触れてみたけど、今回はよくある質問の1つで、“Product Managerの毎日のスケジュール感ってどんな感じ?” という点について少し書いてみようかな、と。
(偶然にもLinkedInに同じような質問のスレがあった。)
Product Managers, How many hours do you work? Started by Luke Johnston
いつものことながら、これは企業によっても違うし、また同じ企業でも扱う製品によって、Product Manager の日々のスケジュール感は異なると思うけど、ここ5年~7年のEngineeringをインドや中国にオフショアする動きが加速している中で、みんな実は結構似たり寄ったりなスケジュール感になってきているのでは?と感じている。
前置きはその辺にして、 簡単に自分のとある1日の例をまとめてみる。
朝 : (7:30am ~ 12:30pm)
主な相手先 : インド、中東、ヨーロッパ諸国、アメリカ東海岸
- シリコンバレーとインドは時差が12時間30分のため、こちらの8amは向こうの8:30pm。その時間帯、中東は7pm、ヨーロッパは3pm~4pm、東海岸は11amと、まあ、一応どこの国にも無理の無いMeetingが組める。
- なので早朝(大体朝7時30分ごろ)からお昼すぎまで、ほぼ隙間なくMeetingが詰まっている。(大体30分から1時間規模のMeetingが5~6本(社内外問わず)、お昼過ぎまでみっちり。。。)
- よくMeetingがダブルブックされるけど、 その場合は最初の30分はこっち、残り30分はもう1つの方のMeetingに出て、自分が決断をしなくてはならないところだけに集中して、決断をしてProjectを前に進めていく。
- 朝の最初の数本のMeetingは、家から社内のビデオ会議システム(WebEX)を使って入るが、いくつかのMeetingは実際に会社に行かなくてはならないため、電話会議をしながら身支度をし、車を運転しながらまた別の電話会議に入り、会社へと向かう。車の移動時間は貴重なMeeting時間。
- ただただ聴いているだけの会議だったらラクなのだけど、チームでDiscussionをしながら自分が決断をしないと前に進まない案件が多いので、朝一から脳みそはフル回転
- というわけで、お昼ごろにはすでにぐったりと体は疲れているw
昼~夕方 : (12:30pm ~ 4pm)
主な相手先 : アメリカs (北アメリカ、南アメリカ)
- この時間帯は、USの仕事が中心となり、実際の製品の仕様作りやそれに準ずる会議、またアメリカのお客さんやLATAM(南アメリカ)のお客さんへのプレゼン等がメインになる。
- メールをチェックする機会がやっと少し持てる。
夕方から深夜 : (4pm ~ 翌2am)
主な相手先 : APAC、インド、ヨーロッパ
- 大体4pmごろにはオフィスを出るようにして、渋滞を回避。(通勤渋滞にはまるほど人生で無駄な時間はないと思う)
- 5pm ~ 7pmぐらいまでは、近場のスタバかPeet's で仕事
- 7pm ~ 9pmは家族の時間
- 9pm 以降はその日に溜まった他の作業をこなしながら、チャットベースでAPACとやりとりする
- そして深夜を過ぎた辺りから、ヨーロッパが活発になってきて、ヨーロッパと寝る前にやり取りをして、数時間後起きた時にはある程度のOutputが出ているように仕込む。
- こうしてまた世界のどこかで、一日が始まっているのを実感しながら寝るw
という感じなので、太陽の昇っている場所がある限り、仕事はエンドレスに続く・・・。
なので、何時間働くのか?
というLinkedInにあったスレは、そもそもお門違いの質問だと思うw
これは時間の問題ではなく、以前も話したように、Priorityをつけてどこまでやるかを決めて、時間を調整するのが大切で、ただただ長く働けばいいという問題でもない。(自分も上記以外のスケジュール感で仕事する日ももちろんある。)
時間の奴隷にならず、自分で時間をある程度自由にコントロールできるようにならないと、Product Manager は勤まらないと思う。そして肝要なことは、それを理解してサポートしてくれる環境があること。これがないと、正直かなりしんどい。。。
幸い、私のボスのVP/GMや、周りのチームはそれを全面的にサポートしてくれるので、本当に心から感謝している。
チームあってのProduct Manager だと常々心から思う。